2017H29 事例壱 「菓子製造業」第1問 解答例まとめ

■菓子製造業

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第1問(配点20点)

 景気低迷の中で、一度市場から消えた主力商品をA社が再び人気商品にさせた最大の要因は、どのような点にあると考えられるか。100字以内で答えよ。

■趣旨

創業後わずかな期間で高い業績をあげるに至った要因について、経営環境を考慮した上で分析する能力を問う問題である。

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■AAS関西

最大の要因は、 X社時代の経営資源を引き継いだからで ある。具体的には、①地元で

の高い認知度や商標権等の無形資源を引き継ぎ、②A社社長をはじめX社で共に働い

ていた仲間といった有形資産を引き継いだ点である。

■AAS東京

最大の要因は、X社の経営資源を承継できたためである。具体的には、X社の主力商品の商標権をA社に譲渡することが短期間で決まり、贔屓筋の嘆願や取引先の販売支援継続などX社の顧客基盤も承継できたためである。

■AAS名古屋

最大の要因は、X社の経営資源を承継できた点である。具体的には、①X社の人材で事業を立ち上げ、数年をかけて昔ながらの味を復活させた点、②認知度の高い商品に絞り込み、X社の顧客基盤を承継できた点、である。

■LEC

要因は、主力商品を軸としたドメインに絞り込んだことが考えられる。主力商品の商品名を社名に掲げ、また品質の確保に向けて経営資源を集中させたことで、主力商品のブランド価値をコア・コンピタンスに育成できた。

■大原

要因は、商品の絞り込みを行ったことである。具体的には、認知度が高かった主力商品の商標権を取得することができ、主力商品の昔ながらの味を復活させることができたことで、X社の顧客基盤を承継できたことである。

■TAC

地元において高い認知度を有した商標を冠にした社名とした上で、昔ながらの味を追い求めつつ、主力商品だけに絞った商品展開とすることによってブランドイメージを明確化し、消費者に対する浸透力を向上させたこと。

■TBC

商品アイテムを市場の認知度が高い主力商品に絞ったことである。商品名を会社名に冠し、X社の主要取引先や菓子工業組合の支援を背景に、老舗ブランドの品質や食感を自動化と効率化を伴って実現できたことである。

■SLA

最大の要因は、X社の商標権を取得した上で認知度の高い主力商品に集中しブランド価値を高めたことである。その実現に、①商品名を冠した新会社名②HACCP準拠と品質食感の確保③X社時代の顧客の再購買が貢献した。

■MMC

 最大の要因は、商品アイテムの主力商品への限定や、商品名を冠にした会社設立、かつての品質や食感を出すための多額の機器購入や製造工程の自動化など、「主力商品への選択と集中による事業展開」を行ったことである。