2017H29事例弐 寝具小売業解答例

2017H29事例弐 寝具小売業

 

第1問(配点20点)

B社について、現在の(a)自社の強みと(b)競合の状況をそれぞれ60字以内で説明せよ。

■趣旨

B社の強みと、競合するスーパーや百貨店の現状を分析する能力を問う問題である。

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第1問(a)

■AAS関西

自社の強みは、①厳選したこだわりの商品を品揃えていること、②顧客要望に的確に提案するこだわりの接客を実施していること。

■AAS東京

強みは、①休憩コーナーに日々集う井戸端会議メンバーとの関係性、②睡眠状況を聞きながら商品を進めるこだわりの接客、である。

■AAS名古屋

強みは、睡眠状況を聞きながら商品を薦めるというこだわりの接客や休憩コーナーでの井戸端会議を通じた顧客との関係性である。

■LEC

強みは、①こだわりの接客やノベルティで得た顧客の信頼、②井戸端会議でニーズ収集が可能、③顧客データベースの存在、である。

■大原

強みは、①こだわりの接客により多くの顧客の信頼を得ていること、②井戸端会議により潜在的な顧客ニーズを収集できることである。

■TAC

強みは、丁寧な接客による販売力や井戸端会議による潜在ニーズの収集力、それらによって蓄積した販売履歴等の無形資産である。

SLA

強みは、①社長のこだわりの接客、②副社長の顧客情報収集力、③井戸端会議での顧客関係性構築力、④次期社長の保育士経験である。

■MMC

強みは、①現社長の接客力や副社長の刺繍等の技術、②次期社長の保育士のノウハウ、③シルバー世代の顧客データベース等である。

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第1問(b)

■AAS関西

状況は、①大型スーパーは高品質商品が少なく製品説明も十分でないこと、②百貨店は地理的に遠く欲しい商品が無い時があること。

■AAS東京

競合の大型スーパーは、若年層の住民の大半が買い物をするが、高品質な商品が少なく従業員不足で十分な説明もできない、状況である。

■AAS名古屋

競合である大型スーパーの寝具売り場は、高品質な商品が少ない上に従業員がほとんどおらず十分な説明もできていない状況である。

■LEC

大型スーパーは、①若年層住民の大半が買い物をし、②売場は高品質商品が少なく、③従業員も少なく接客対応が不十分な状況である。

■大原

競合の大型スーパーは、若年層住民の大半が買い物しているが、高品質な商品が少なく、従業員の接客は十分ではない状況である。

■TAC

若年層が利用する大型スーパーは高品質な商品が少なく、従業員がほとんどおらず、十分な説明もできない状況で接客力に弱みがある。

SLA

競合の、大型スーパーは高品質な商品が少なく、従業員も少なく十分な商品説明ができず、百貨店は顧客の潜在ニーズを吸収できない。

■MMC

競合は、①品揃えでは、高品質な商品が少なく、②販促では、従業員がほとんどおらず商品説明などの接客力に不足がある状況である。

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第2問(配点25点)

B社はボランタリー・チェーン本部から新たに婦人用ハンドバッグの予約会の開催を打診された。

B社は現在のデータベースを活用しながら、この予約会を成功させようと考えている。

そのためには、どのような施策を行うべきか。

120字以内で助言せよ。

■趣旨

データベースに登録された購買履歴や住所などを活用しながら新たな予約会を成功させる施策について、助言する能力を問う問題である。

■AAS関西

施策は、①データベースに登録された顧客の好みの沿った品揃えに厳選すること、②予約会の招待状をデータベースに登録された優良顧客の住所へ郵送すること、③データベースの購買履歴を基に婦人服と調和のとれた婦人用ハンドバックを個別に薦めること、である。

■AAS東京

施策は、①婦人服の購買履歴を記憶した好みのデータを1件毎に分析し、個々の顧客合うハンドバックの品揃えを厳選すること、②個々の顧客に合うハンドバックの写真を掲載した個別のDMを作成し、記録した住所宛に送付して予約会への来店を促すこと、である。

■AAS名古屋

施策は、データベースを品揃えやプロモーションに活用することである。具体的には、①顧客毎の婦人服の購買履歴と好みを踏まえ購入した商品に合うハンドバックを厳選し、②顧客毎に商品画像入りのDMを作成し予約会の来場促進を図ることである。

■LEC

施策は、①記録した住所に予約会開催案内のDMを送付する、②顧客の好みを踏まえて品揃えを厳選し、百貨店や大型スーパーとの差別化を図る、③こだわりの接客を通して、婦人服の購買履歴や好みに合わせたハンドバックのコーディネート提案を行うこと、である。

■大原

施策は、①婦人服の購買履歴がある顧客に対して予約会実施の案内状を送って告知をすること、②顧客の好みに基づいて副社長がハンドバックの品揃えを厳選すること、③婦人服と販売するハンドバックとのコーディネートの仕方を提案することにより成功に導く。

■TAC

婦人服の購買履歴と好みの文字・画像情報を活用し、リピーターである重要顧客の好みに合うようにハンドバッグの品揃えを厳選する。販売後は、顧客のハンドバッグの購買履歴や好みを追記し、次回の品揃えに活用することで、継続的に顧客の再購買を促す。

SLA

施策は、重要顧客に対して、①品揃面で、データベースに登録された購買履歴と好みの情報から潜在ニーズを捉えたハンドバッグを厳選し、②集客面で、顧客ニーズを反映したDMを住所情報の活用で送付し、購買意欲の喚起と来会を促し、予約を獲得することである。

■MMC

B社は、①井戸端会議メンバーやリピーター等のシルバー世代の顧客を対象に、②品揃え面で、顧客の好みに合わせて厳選したバッグのサンプルを揃え、③販促面で、住所などの情報を活かしたDM等で集客し、購買履歴を活かした提案販売を行う、等の施策を行う。

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第3問(配点30点)

地域内の中小建築業と連携しながら、シルバー世代の顧客生涯価値を高めるための施策について、120字以内で助言せよ。

■趣旨

地域内の需要の変化を踏まえて、中小建築業と連携しながらターゲット層の顧客生涯価値を高める施策について、助言する能力を問う問題である。

SLA

施策は、シルバー世代に対して、井戸端会議や日用品の販売で継続的接点を保ち、会議用改装と寝具類のニーズを収集する。改装後の住居空間を中小建築業と連携して提案し、シルバー世代の新たな顧客ニーズを創出して介護用の寝具類を販売し顧客生涯価値を高める。

■MMC

建築業界は介護のための改装が増加しているため、B社は、①シルバー世代の顧客に対し、②中小建築業と連携した介護用の改装プランの提案や介護用寝具等の品揃えの充実、③介護用の日用品の販売や配達での継続的な関係性の構築、等で顧客生涯価値を高める。

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第4問(配点25点)

B社は今後、シルバー世代以外のどのセグメントをメイン・ターゲットにし、どのような施策を行うべきか。

図を参考に、120字以内で助言せよ。

■趣旨

地域内の人口構成を踏まえて、新たなターゲット層を設定し、ターゲット層のニーズに応じた施策について、助言する能力を問う問題である。

SLA

子育て世代に対して、①次期社長の保育士経験を活かした品揃えで顧客との接点を確保し、②「親と子の快眠教室」などのイベント継続で関係性を深めて売上を高め、③これら取組みによりX市の子育て世代還流に資することで地域の繁栄に貢献し、事業継続を図る。

■MMC

X市の人口は10歳以下と30代が多いため、B社は、①子育て世代を対象に、②品揃え面で、昼寝用の布団等の入園準備に関する商品の充実、③販促面で、バッグへの名入れ等を行うための刺繍教室等のイベント、休憩コーナーでの育児相談サービス、等の施策を行う。