診断士2次 2016H28 事例参 第2問 解答研究

H28年2016年
事例3
カット野菜
第2問
生産管理面での対応策(160文字)
■解答例
対応策は、①各製造グループで各々作成していた生産計画を全社

的に作成し、原材料調達業務、出荷業務を一括で行う。これによ

り原材料調達における単価の差異、出荷の輸送費用のロスを減ら

し、原価の上昇を抑えること②パート社員の製造グループ間の移

動を推進し多能工化を目指す。これにより残業等を減らし、労務

費の上昇を抑えること。

 

対応策は、3つの製品グループの生産計画と生産統制を一元化し

て行う事である。具体的には、①生産計画面で、原材料の調達を

同時に行い単価の差異を無くし、出荷を同時に行い輸送費用を低

減する。②生産統制面で、製造グループ間での作業員の移動を行

い、グループ毎の余力を平準化し、ノウハウを共有することによ

り加工ロスを低下させる。

 

対応策は製造グループ毎の生産管理を見直し原材料費・労務費等

コストを適正化する事。具体的には①管理項目を生産高から生産

効率に改め意識改革を図る事②原材料調達、出荷輸送をグループ

で一括で行う事③製造グループ間の作業員移動で、手待ち等ロス

を削減する事④加工ロスの原因をグループ間で共有し、防止策を

話し合い再発防止する事。

 

対応策は、顧客別のグループ編成から、全社的に一元管理を行う

体制に変更、管理項目を生産高から、コストを意識する限界利益

に変更して、収益改善を図ることである。具体的には①原材料を

適正価格で仕入し加工ロスの削減と歩留まりの向上を図る。②出

荷を共通化し輸送ロスを削減する。③作業員をグループ間で柔軟

に移動させ労務費を削減する。

 

対応策は、①原材料調達から出荷までの生産計画を製造グループ

ごとではなく工場全体で行い、同種類の原材料単価の標準単価の

設定や、加工・出荷工程のコストを管理する事で原材料費を低減

させる。②製造グループ間でジョブローテーションを行い、作業

員移動を可能とすることで、出荷稼働や製造負荷のバランシング

を行い、労務費を低減させる。

 

■与件から抜き出し
・各製造グループには責任者として正社員の製造リーダ1名が配置
・予想されていた以上の原材料費と労務費の上昇によって限界利益がマイナス
・X農業法人時代から同じ製造グループに勤めているパート社員が多く、
他の製造グループへの移動はない。
・カット野菜製造工程は、顧客別に編成・グループ化
・各製造グループは、生産高を日常の管理項目として管理
・顧客からの注文は、各製造グループに直接入り、各製造グループで各々生産計画を立て、
原材料調達から出荷まで行っている。
・同種類の原材料調達における単価の差異、加工ロスによる歩留まりの低下、
出荷のための輸送費用のロス、製造グループ間での作業員の移動の制限などがみられる。

 

■解答コア
製造グループの人員入れ替えを定期的に行いカット技術の意見交換・技術向上を図り、歩留まり改善
生産計画の立案を一括で行い工場全体で最適な人員配置を図り、出荷の輸送費用ロスを削減
原材料の調達を一括で行うように改め、原材料調達の単価差異解消

 

■解答作成
生産管理一元化①顧客別グループ編成を改めて生産管理を工場全

体で一元化し、管理項目を生産高から変動費に変更してコストを

意識させる②パート社員間の定期的な入替えを行ない現場改善を

促し歩留まりを向上させる。③注文に応じて人員配置を最適化し

て無駄な出荷輸送費用を削減④原材料調達を一括で効率よく行い

ムラのある単価差異を解消する。
(原材料費と労務費を低減し限界利益のプラス化を図る。)